加齢性難聴 ウェルエイジングケア

年を重ねるとともに知識や知恵は深まりますが、ある程度身体が衰えていく事は自然な事。無理なアンチエイジングは私たちの心と身体に無駄な負荷をかけてしまいます。

聴覚の衰えは、難聴を感じるずっと以前からゆっくりと始まっています(多くの女性が40代辺りから感じるめまいも、バランスを司る三半規管のアンバランスですから、聴覚のアンバランスが引き起こしていると言えるでしょう)。午後になると電話の声が聴き取りにくくなる、夕方やたらとくたびれる、夜のテレビの音が気になるようになった、家族の物音がうるさくて寝られない、などの不調の影に聴覚のアンバランスが潜んでいる事はあるようです。さらに進めば「テレビのボリュームが大きくなった」「聞き返しが増えた」「聞き返されることが増えた」「騒がしい場所で、人の声を拾いにくくなった」「突然話しかけられると最初の部分を聞き逃す」「電話での話しが聴き取りにくい」「誰の声だか解らないことがある」etc.

 

高周波からゆっくり聴こえにくくなるのが加齢性難聴の特徴と言われます(日本語は主要使用周波数帯が低めですので、初期の変化は気づかない方が多いようです)。なんとなく始まった聴こえにくさは、ボリュームだけの問題にされがちですが、実はいくつかの原因が複雑に絡み合っています。センターにいらして聴覚チェックを受けて、ご自分の聴覚のバランスの悪さにビックリなさる方は大勢いらっしゃいます。

補聴器を入れずに我慢している方も、聴き取りにくい日々にげんなりなさっていますが、補聴器を入れてもその聴こえ方がちょうどいいのかどうか解らなくなっていて、聴覚がハッキリしたと感じられない方も多いと聴きます。

 

トマティスの対処法

まずはご自身の状態を知る事が一番大切。耳の状態、生活の状態、身体の状態など様々な面を言語化し、トマティスのアプローチで何がどこまで改善できそうか、しっかりカウンセリングを行います。

聴覚ケアと同時に発声ケアは必須です。声を出す事が健康と密接な関係である事は世界の常識ですが、トマティスの「骨の響きを含むよい声で日々自分の耳をトレーニングする」発声方法は、年を取ったからと諦めかかっているご自身の「姿勢」「生きる態度」「コミュニケーション意欲」「発想力」などQOLをしっかりと引き上げてくれる事でしょう。